第61回勝田全国マラソン(2本目・フル)


1月27日


午前4時過ぎ起床。
風呂を浴び髪を整え納豆飯を食べテーピングをして、
午前5時過ぎにタクシーをつかまえ幡ヶ谷駅へ。


幡ヶ谷再生大学陸上部の皆さんと一緒にチャーターバスに乗り込み、
午前6時、茨城県ひたちなか市に向けて出発。


午前8時過ぎ、スタート地点近くの居酒屋さんに到着。
現地集合の皆さんと一緒に、各々準備、着替え、トイレ、テーピング。
頂いたブリーズライトを鼻につけ、
ボクは持ってきた下痢止めをお裾分け。


幡ヶ谷再生大学陸上部員一同、スタート前にパチリ。
格闘技関係の方々を始め、
1999年センバツ高校野球準優勝投手from水戸商業
音楽イヴェンターの方々、「スペシャエリア」ディレクター、
そしてBRAHMANのMAKOTOさん、Hi-Standardの恒さんも出場。
監督のTOSHI-LOWパイセン(BRAHMAN)は昨年末のライヴでかかと骨折の為、欠場。



サイクルロードレーサー別府史之くんから頂いた、
サイン入りロンドン五輪用練習ジャージを身に纏い、
10時半、スタート。
天気は快晴。風も無く、絶好のコンディション。


エストポーチにはPower Barゼリー3本、アミノバイタルゼリー2本、
ポケットにはクエン酸飴2粒、塩飴2粒。
保険にアミノバイタル顆粒・ロンドン五輪選手団用1本を忍ばせる。


前回と同じく、BGMはTHE BEATLESのアルバムをリリース順に。
ポールのカウントから「I Saw Her Standing There」でスタート。


5km26分12秒。
前回と同じく、最初の5kmはウォーミング・アップと考えて走る。
そんなに上げ目のペースではないのに、中々の良いタイム。
27分ジャストぐらいで良いかと思ってたので、
油断は禁物と心得つつ、ちょっと自信を持つ。


割と平坦な道、そして切れ目ない沿道の応援。
前回の初マラソン、香港では5km手前から高速道路に入った為、
いきなりの急な上り坂&沿道の応援が無くなったので、
普通はこうなんだよなぁ&応援って本当にありがたいなぁ、
と思いながら走る。


10km51分10秒。
キロ5分07秒ペース。
とばしてる意識はサラサラなかったが、予想より1分以上早い。
給水もまだ取らず、とりあえず15kmまで走ることにする。
12〜14kmで下り→上り坂。
ここでスターターを務めた特別ゲスト、
エリック・ワイナイナ氏から「頑張って!」と背中をトンと叩かれ、
あっという間に追い抜かれた。


15km1時間15分47秒。
おいおい、目標は1時間20分以内だったのに、ちょっと良過ぎやしねえか。
だが上げ目でもなかったので、とりあえずこのまま行くことにする。
給水もここから必要に応じて取り、
Power Bar1本目を摂取。


とにかく小さな子供達からおじいさんおばあさんまで、
沿道の応援が切れ目無い。
オフィシャルの給水以外に、私設の給水、
またバナナなどのフルーツ、チョコレートなどのお菓子、
はたまたおむすびやお焼きなどの軽食まで、
ありとあらゆるものが無償で配られていた。
61回の歴史を誇る地元密着型レースの「懐の深さ」を味わう。


20km1時間40分55秒、ハーフ1時間46分28秒。
キロ5分02秒ペース。
自分でもビックリ。
だがここから上げる必要はないので、
ちょっとずつ楽に行こう、と少しずつギヤを切り替える。
トイレ(小さい方)に行きたい欲求も出てきた。
アミノバイタルゼリー1本消費。


細かな上り坂、下り坂を繰り返し、
25km2時間06分27秒。
まだキロ5分3秒ペース。
26km地点でようやくトイレを発見。
28〜29kmあたりで、
沿道にTEISCOのTシャツを掲げた男女カップルを発見。
昨夜のビザールメンワンマンに来てくれたであろうお客さんが、
ボクを待っていてくれたようだ。
これは涙が出そうなくらい、本当に勇気が湧いた。
…とはいえボクといえばカッコつけて軽く敬礼した程度でしたが(笑)。
この場を借りて、お礼申し上げます。
有難う御座いました!
Power Bar2本目消費。


前回の香港マラソンでは25kmを過ぎて最初のブレーキが訪れた。
両膝斜め上の内側が、もうパンパンに張ってしまったのだ。
だが今回はまだビッグウェーブは来ない。
ちょっとずつ「ブレーキ」が来るかもしれないと恐怖を感じ始めるが、
30kmまでは問題なく走破。
2時間33分29秒。
まだキロ5分06秒。
迫り来る「35kmの壁」に備え、
これからは無理せずジョギングペースだと自分に言い聞かせ、
ペースを少しずつ落とす。
アミノバイタルゼリー2本目消費。


35km地点通過、3時間01分57秒。
まだキロ5分11秒ペース。
ただ30〜35kmの5kmは28分28秒、キロ5分41秒。
Power Bar2本目消費。
いわゆるジョギングペースまで落ちた。
壁はまだ来ない、無理をしなければ行けるかも。



…と思った38km地点で、
右膝上内側に電気が走った。


来た。
痛みが。


止まって、患部をさする。
治まり、走り始める。


また、来た。
右膝上内側に電気が走る。
止まったら、今度は左足全体が棒になった。
攣った。
我ながら見事に攣った。


道路のど真ん中で、止まった。


治まるまで、待つ。
そうだ、ロンドン五輪選手団用のアミノ酸がまだあったことを思い出し、
口の中にぶちまける。


ここからは本当に長かった。
宮城県の空手国体代表の実力を持つ幡ヶ谷再生大学陸上部の仲間と、
お互い足が止まり励まし合いながらデッドヒートを繰り広げ、
何とか40km到達。
3時間35分31秒。
棄権さえしなければ何とか4時間は切れることを確信。
ちょっと楽になり、トボトボながらも最後まで走れる余裕が出てきた。


ゴール100m手前の著者。

我ながら良い笑顔。
もう這ってでもゴール出来ることを確信したのか、安堵しているのでしょう。


ゴール。



3時間49分27秒。
最低限の目標のサブ4、4時間切り達成。
予想タイムの3時間50分も僅かに切った。


前回の初マラソンよりも走り込んでいるという自信、
そして非常に楽しく、且つもう特別ではない、
走ることが身体に染み着いてきた、という感覚を覚えた、
2回目のフルマラソンだった。


打ち上げは基地を兼ねた居酒屋さんにて開催。

呑んで喰って語って4〜5時間。
帰りのバスでは爆睡。
降ろしてもらった三宿の交差点にて、
世界一美味い松屋こと松屋三宿店で牛めしを購入し、
家に持ち帰って喰らい、風呂に入ってふとんへ。


初マラソンの時にも襲ってきた、
寝る前の「ガクブル」に身を悶えながら就寝。
歯がガタガタ震え、いつもより一枚多く着込んで寝た。


二回目のフルマラソンを終えた正直な感想。
何だか、非常に良い日曜日だった!