三度目の香港・2日目


12月19日


午前7時半起床。
早く起きるには、理由があったのである。
それは、飲茶を食べにいく為。
炮台山からMTR(=地下鉄)に乗って6駅、上環(Sheung Wan)へ。


香港の地元住民向けの茶樓は、「早茶」といって早い時間から営業している。
ボクが今回向かった店は、何と午前6時から営業し、
朝飯とお茶を楽しみにくる地元住民で朝っぱらから満員御礼の名店、「蓮香樓」


午前8時。超満員。
店員も特に席を案内することもなく、地元の人たちは上手いこと空いてる席を見つけて座っている。
こりゃ「てめぇでお願いします」ってことか。
何とか空いてる席を見つけ、どうにかなるだろうと着席し、
ワゴンを売りのオバちゃんから、とりあえず一品もらう。

「干蒸焼売」。皮に包まれてないが、焼売の仲間。
いろんな風味が複雑に絡み、美味い.


二品目は、「灌湯餃」。スープ餃子。
ワゴン売りのおばちゃんから(恐らくだけど)「食べてみなよ」と勧められた。

いやー、朝からこんなものが飛ぶ様に売れている香港の食事情。半端ない。


もう一品は、蓮の葉で包まれたものを説明も聞かずもらって来た。
恐らくちまきかなんかだろう、と。

ちまきではなかったが、ご飯ものであった。
脇っちょに一緒に包まれている肉の餡を混ぜて喰らう。

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完全ローカルな飲茶に興奮と食欲を抑えきれず、二軒目へ。

ここもローカルながら、
地元、そして日本のガイドブックにも必ず掲載されている、
粥、麺、共に香港を代表する名店「生記粥麺專家」へ。


豚レバー粥を喰らう。

香港の豚レバーは、肉厚で臭みがない。
日本の豚レバーは刺身も食べられるし、本当においしいと思うが、
香港の豚レバーもまた素晴らしい。
午前9時半だったので、まだメニューがお粥だけだったのが若干の心残りである。
次回の課題が、もう出来てしまった(笑)。

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腹ごなしに、街を散策する。


「蓮香樓」の近所にあった香港最古の廟、「文武廟」へ。

正に「文」と「武」の神が祀られている。
ちなみに「武」の神は、あの関羽さんです。


そのまま近所のガラクタ街、「キャット・ストリート」を覗いたものの、
開店している店はまばらであった。

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そうそう、両替しなきゃ、と、狙っていた「創興銀行」へ。
¥10000が855.5HKD。
つまり、1HKD=¥11.68。
このページを確認すればお解りだと思うが、
創興銀行は、圧倒的にレートが良い。


そのまま二駅分歩いて、灣仔(Wan Chai)へ。


喉が渇いたので、ミルクティーの名店、「金鳳茶餐廳」へ。

大混雑の店内で、超濃厚なミルクティーを。


その近所に店を構える、香港を代表するスウィーツ、
エッグタルトの名店「泰昌餅家」でエッグタルトを買い、街中で喰らう。


僕が自らスウィーツを買うのは、我ながら本当に珍しい(笑)。



まだまだ歩く。
名前が魅力的かつ、最近ちょっとずつハイカラなショップやレストランが増えている、
「星街」「月街」「日街(写真撮れず…)」を散歩。

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そうこうしているうちに、昼。
昼飯は灣仔で餃子と決めていた。

「北方餃子源」の餃子は、
飲茶で出て来る餃子とは違う、
粉も味わえる、また違った味わいの水餃子であった。
皮の厚さも端っこが薄く中央が厚い。
端っこの合わさった皮がちょうど中央の部分の皮の厚さと同じ位の厚さになるような仕事の細かさも、
ド素人な僕ですら判った。


その後も灣仔から銅鑼灣(Causeway Bay)へ、芋洗い状態な街中を色々と歩きまくる。
途中、そんな喧騒から離れた、シャレオツなバルコニーがあるカフェ「Sweet Jane」でビールを流し込み、


また歩く。


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午後6時、僕の香港で一番好きな場所へ向かう。


場所は、トラムが街中を掻き分け走る街、北角(North Point)の市場へ。


市場の中に、屋台マナーな居酒屋が数軒ある。


そのなかにある、この店へ。


「東寳小館」は、初めての香港旅行の際にいとうせいこう氏に連れて行ってもらい、
完全にハマった店である。
店に着くと、店員さんが次々と「おー!?久し振りじゃないか!?」と挨拶しにきてくれた(笑)。
「まだドラム叩いてるのか!?」「髪型変わってなくて良かったよ!!」など、
ボクのことを覚えてくれていた。ちょっと感極まる(笑)。


茶碗でビールを呑むのも、全然変わってない。


そして、これを食べに来る為に香港に来た、といっても過言ではない、シャコのニンニク素揚げ。

日本語メニューから消えていたので、特別に作ってもらう。
手を油塗れにしながら、貪り喰う。


もうひとつの名物、イカ墨パスタ(ハーフサイズ)。

中華のマナーがベースにありつつ、色々なアイデア料理があるのも、この店の魅力。
お歯黒になりながら(笑)、ウマーと心の中で叫ぶ。


食べたことが無い一品も行ってみよう。

腸詰めと豆苗の炒め煮。
腸詰めの旨味と帆立貝柱などでとられた出汁の煮汁がもうメチャンコに美味い。



いつの間にか店内は賑わい、直ぐに満席になっていた。


ビールも進み、良い感じでヨッパライ、一旦宿に戻り、寝る。

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22時半、仮眠を終えると、
同じ部屋のシンガポール生まれのイギリス人のカメラマン、フランス人の男性26歳が、
「今から呑みに行くけど、一緒に行く?」と誘われたので、二つ返事で参加する。
何やかんやと大人数多国籍軍で、
通称「香港の六本木」、「蘭桂坊(Lan Kwai Fong)」へ。

ユースホステルに泊まってるからこそ、経験出来るこんな呑み会。
久し振りに、脳内に残っているボキャブラリーを駆使し、
大して出来ない英会話を片言で話しながら結局3軒程ハシゴ。


あ、ちなみに、香港のコンビニでは缶ビール350mlが5HKD(=約¥60)で買えますが、
蘭桂坊ではビール一杯、だいたい約50HKD(=¥600)です…。


3時半、宿に戻り、就寝。
いやー、動きまくった、俺。