グテン炎天

MOBY2007-05-26



(タイトルは『雨天炎天』(村上春樹著)を一部借用)


5月24日〜27日


香港に行ってきた。


出発前の天気予報は雨続きと出ていたものの、
ついたら見事に晴れていた(しかも滞在中ずっと)。
身体を覆う、ジトッとした暑さですら、心地良い。


香港は香港島、そして大陸と地続きの九龍&新界、この二つに街が分かれているのだが、
今回は香港島オンリーで街を彷徨うことにする。
(その方がまた次回の楽しみも増えるのでね)


今回は、銅鑼灣(トンローワン:Causeway Bay)に安宿を見つけたので、
そこを根城とする。

何だか池袋(街の雰囲気)や広島(「そごう」と「トラム(路面電車)」)みたいな街だが、
ハイファッションな雰囲気と下町のガチャガチャ感が同居する、心地良い騒がしさである。


着いた当日の夜は、
UEFAチャンピオンズリーグ決勝、ということもあり、
街は両チームの、とくにリバプールのゲームシャツを着た若者が目につく。
居酒屋にて、アサリの豆鼓醤炒め、五目?をつまみに(言わずもがな、滅茶苦茶美味い)、
大瓶が10HKD(約160円)のビールを流し込みながら、テレビ観戦。
途中交代で出場した「倉内さん」ことピーター・クラウチに、客が大歓声を送っていたのに、思わずニヤリ。
…で、何かいつの間にか、負けていた。

                  • -


さて、初夜(といっても床に着く頃には空がやんわり明るくなってたが)を一人で過ごし、
起きると、抜けるような快晴。そして暑い。
お昼前に街を出て、先ずは「おめざ」粥を喰いに香港島の中心、中環(Central)のお粥屋へ。
豚モツの粥と海老雲呑麺。シンプルで最高。

                  • -


腹ごしらえを済ませ、いざ、マカオへ。
(「音知連」的にいえば、「ちなみに、勿論自腹です」)
マカオへは、香港から船で一時間程。
やはりちょっと香港とは違う。そして長崎をちょっと思い出す。
そして、暑い。


セレナ広場、という街の中心から散策を始める。

この日(5月24日:旧暦4月8日)は、お釈迦様の誕生日だったらしく、
みんなで祝っていた。そして街の至る所で爆竹が鳴っていた。


街を散策するが、兎に角、暑い。
ビールで喉を潤すが、直ぐに汗で抜けるからか、全然酔っぱらわない。
そして、世界遺産セントポール大聖堂跡へ。


色々と名所を観たりしたかったのだが、もうイカンともし難い程に暑かったので、
早々に、見聞を広める為に(笑)、カジノへ。


そのマカオのカジノの草分け、ホテル・リスボアに行こうと思ったのだが、
その隣に新しい店、グランド・リスボアが開店した直後だ、というのでそちらへ。

肝っ玉が小さい為、そして雀の涙程の資金しか無い為、
大したことない額を注ぎ込み、当然、負けて帰って参りました…。

                  • -


マカオから香港に戻り、今回のボクの「メイン」ともいえる場所へ。
所謂ベッドタウンの北角(North Point)の市場の中にある、
「東寶小館」という食堂。
ここでシャコを食べることが、目的の半分、といっても過言ではなかった。

日本のシャコとは比べ物にならない程、デカい。
そして、これを食べると、海老や蟹を食う必要がないくらい、美味い。
同じく前回唸った、梅の葉と豚の炒め物も平らげる。

閉店ギリギリで入ったので、この日はこの二品にしておく(笑)。

                  • -


三日目。ノープラン。
先ずは腹ごしらえ。
近所の食堂で、上海おにぎり(肉入りドーナツを米で包んだもの)と担々麺を。
しれっと出て来る担々麺が、もう絶品である。


香港島は、平地に街・人が密集し、あとは山である。
その山、ヴィクトリア・ピークに登ってみる。
香港は、狭い地域に人が密集する→高層ビルが数多く聳え建つ(地震がないから高く出来る)、
という街の構造が自ずと理解出来る(その密集感に、ボクはヤられているのだが)。


そして、ただひたすら街を歩く。
餃子を食ってビールを呑んで、また歩く。
疲れたので、宿に戻ってちょっと昼寝をして、
またトラムに乗って、ビール呑んで、歩いて、
トラムに乗る。


夕暮れ時に、二日連続で「東寶小館」へ。
店の人が親しげに声をかけて来る。
ハーフサイズが出来るものを店員に頼み、幾つか持って来てもらう。
勿論全て美味い。
地元の人々、そして店員も一緒になって、
わいわいやっているのが、何とも清々しい。


翌日は早朝に出発の為、加飯酒を寝酒に寝る。

                  • -


今年の上半期の個人的な目標が、「香港再訪」であった。
今回も、刺激的な「異物感」を注入することが出来た。
ただ街を彷徨っているだけでも、何だか楽しいのである。
恐らく、また近いうちに来ることになるだろう。

                  • -


さて、またこれから夏に向けて、締まって行きましょうか。